秋場康平 個展

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2010/1/13(wed)-2010/1/18(mon) | 12:00-18:00

-artist- 秋場康平

Flickr http://www.flickr.com/photos/koheiakiba/

Blog http://akiba2222.blog81.fc2.com

※2F 高円寺ギャラリーでの展示は同日程で12:00-20:00 最終日のみ15:00終了


kohei akiba interview

Invitation to unconsciousness

- 無意識への誘い -
1s
記者:

初めて秋場さんにポートフォリオを拝見させていただいたときに、パッとファイルを開いた瞬間体がこわばるほどのインパクトを受けました。僕が一番感じたのは、編集から漏れ出している、編集の外側にある、ということです。
最初に完成イメージを作ってゴールに行き着くように描いている様に思えない。とにかく全てが逸脱していて、画面には痛いほどのパワーが宿っていました。単純にどういう気持ちで、どのようにしてこれらの作品が描かれていくのか、少しでも知る事ができればと思います。

秋場:

僕は本当は所謂美術や芸術とか、美しいものをつくっていると思っていないところがあるんです。
僕が絵を描く動機は毎日の記録、日記みたいなもので、感じたり考えたりすることで言葉では語り尽くせないことが解消されて、納得する快感を求めているところがあります。「ああ、まだ大丈夫なんだな、、」みたいな。笑

まだ大丈夫…笑。例えば、会話や文章はフレーズを順序立て、組み立てて思考する必要があるから語り手本人の頭が言葉によって整理されてすっきりするということがあります。記録として絵を描く場合もプロセスに似たものなのでしょうか?

人間の脳みそって、3割だけしか意識下で使われていなくて、後は無意識下にあるといいます。夢は無意識の方が使われるといいますが、実際は3,4分しか見ていないのに6時間とか、場合によっては何日も過ぎていたりしますよね。ぼくはそこに凄く可能性を感じていて、無意識の状態で線を一本引いたりするだけで深い文学があるように思っているんです。

それは興味深いですね。濃密な記録を無意識に委ねる、と。

だから僕が責任を持って無意識の状態で描いたものなら、僕の考えて来た事が単純な線や色の構成、ほんのちょっと、1ミリとか2ミリとかのずれや手のぶれとかによっても現れるんですよね。

なるほど。ですが今のお話は秋場さんの絵を見てはじめて納得できる気がします。ここに作品がなくて会話だけの状況だとしたら、かなり眉唾ものですよね。理屈だけで考えると、誰が何を描いてもいいということになりませんか?

単純に描き手が前提としての美術言語を理解しているかということも重要だと思います。また、無意識な状態で線や面とその組み合わせを作る、無意識の状態を頭の中からえぐり出すというのは絵を描こうという意志がある以上相当難しいことなんです。アウトサイダーアートが僕は好きなんですけど、そういう才能に長けた作品ですね。逆に意図だけの絵はつまらないな、と思います。

他に絵を描くときのスタンスとして秋場さんにとって重要なことはありますか?

無意識と似て少し違う感覚ですが、最近では「適当に描く」ということも念頭においています。前は密度をあげようとか、表情をもっと強烈にしようとか強いものにしたい気持ちがあったのですが、最近は強いものにも弱いものにもしたくないし、ふにゃふにゃやってできた集積としての画面に”張り”がでたらその時点で終了にしているんです。だからだいたい一つの作品を10分くらいで描き上げてしまうこともよくあります。
適当にやろうとする意識を持つということは適当な状態を演じるようなことです。どうしても絵を描く意識から逃げられないわけでもあるんですが、そういう状態で描いた要素の集積で「パン!」と見える瞬間、モチーフの本質を抽象的な理論で引き出せたかな、と思ったらいっさいそれ以上手数を増やさず完成とすることにしています。

それはそもそも描きたかったものができた、ということでしょうか?

頭の中で描いていたものとみかけは全く違うものなんですけど、においが同じになったら10分しか描いていなかろうと終了です。僕はもともとやりすぎる癖があるんです。やりすぎると作品に対して意識的になってしまいます。「良くしよう」という意識になると作品がだめになっちゃうんです。

なるほど。そのせいか、確かに最近の作品は様々な色彩も原色がほとんど無垢なまま活き活きとした状態で共存していて過去の作品よりも躍動感があるように感じますね。
最後に展示に対する意気込みやメッセージがあればお願いします。

最初に、芸術作品をつくっているつもりがないといいましたが、僕は自分のためだけに描く訳ではありませんし、できるだけ沢山の人に見ていただきたいと思っています。鑑賞した方に、いろいろ言ってもらえるのは嬉しいし、展示する限り何か感じてくれたらいいなと思います。

今回のインタビューは手法に近い部分を伺いました。より内面的な部分は作品が語るということで、展示会を通して、秋場康平さんの無意識の叫びを感じてそれぞれに楽しんでいただければと思います。今日はありがとうございました。
2s


-artist- 秋場康平

1982年 生まれ 20歳から絵を描き始める
2004年東京芸術大学入学  2009年3月同大学卒
人物の肖像画を中心に油彩画で描く作家。

Flickr : http://www.flickr.com/photos/koheiakiba/
Blog : http://akiba2222.blog81.fc2.com





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